秋になると美味しいお米がやってくる。我が家には、新潟から「はさがけ米」が届く。はさがけ米は、「はさ」にかけて乾燥させたお米のこと。 機械での乾燥と違い、ゆっくり天日で乾燥させるので、お米の味が良くなると言われている。 (はさ掛け(はさがけ)、はざかけ、はざがけ などとも言う。) 現在、一般的な米作りの場合、収穫はコンバインという機械で、刈取り、脱穀まで行う。その後、脱穀されたモミは、乾燥機に入れて乾燥させる。この乾燥を天日で干すか、機械で干すかが大きな違い。また、乾燥の違いだけではなく、私が頂いてるはさがけ米は山の斜面に田んぼがあり、山間を流れる水が非常に冷たいことから、稲が引き締まり、寒暖の中育つお米であることも美味しさの理由らしい。
家にいる時間が増えたからなのか、美味しいご飯を食べたくなる衝動に駆られる。今はシーズンではないが、この炊き立てのはさがけ米を頂くと、自然と笑顔になる。
自然と笑顔になれるような商品を作るのには何が必要なのか考える。太陽の力。水の清らかさ。空気や山間の温度。これらの環境が時間をかけておいしさをはぐくむ。サービスでも、商品でもより良い空気の中で、ある程度の時間をかけて育てる事。収穫した後も天の力を借りて、美味しくなる力を蓄えて届くようになること。モノづくりが、コストのみで判断されやすい世の中に、より良いものはどうやって人の手に渡るのか、今一度考え直すタイミングが来ていると思う。
手間を惜しまず、より良い環境で育てれば、自然と良くなる。暮らしの中にまだ解決していない事柄を整理して、自然と笑顔になれる商品やサービスを作りたい。今から、秋が待ち遠しい。
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